???クリストファー・ランバートといえば、鼻にかかったハスキーボイスの堂々としたフランス人の俳優で、アメリカの観客には『ハイランダー 悪魔の戦士』のスコットランド人の戦士役で有名だが、その彼が素人の殺し屋を演じたのが『ハンテッド』である。 ???日本を訪れたアメリカ人ビジネスマン(ランバート)は幸運にもセクシーな美女(ジョアン・チェン)と一夜を共にするが、黒装束の謎の忍者集団に彼女が殺されるのを目撃してしまう。とっさに機転を利かせ、強運にも恵まれ、一度ならずも二度までも暗殺者の手から逃れて、狭苦しい新幹線に乗り込む。頭巾で顔を隠した殺し屋たちがなかなか捕まらない目撃者を探して、新幹線の乗客を大勢殺していく。ランバートを守る無口で無骨なサムライ(原田芳雄)は、狭い場所で刀を光らせ一心不乱に武術の技を繰り出していく。だがこの護衛役は見かけほど利他的な男ではない。彼の望みは忍者集団の謎の首領(ジョン・ローン)をおびき寄せ、離れ島にある自らのとりでで決闘することだけであり、アメリカ人ビジネスマンはそのために利用されているに過ぎないのだ。 ???興行成績は振るわなかったが、『ハンテッド』は巧くできた実に洗練されたスリラー映画である。ジョン・ローンと原田芳雄は、昔から続く掟を現代においても堅く守るつわものを鮮やかに演じ、脚本も書いたJ・F・ロートン監督(『プリティ・ウーマン』『沈黙の戦艦』の脚本家でもある)は、表向きの主役であるランバートとほぼ同じ登場時間をローンと原田に割いている。アクション・シーンが猛スピードで展開するため、本当の日本の時代劇が持つ優雅さやち密さには欠けているが、随所に見られる派手な立ち回りは見事である。(Sean Axmaker, Amazon.com)
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